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インタビュー

2026.02.27

【オリンピック強化選手】スケートボーダー・猪又湊哉選手とアスリートフードマイスター1級清水玲子さん 成長期の体作りに欠かせない、バナナとパイナップルの活用方法

清水玲子 アスリートフードマイスター1級 清水玲子

オリンピック競技になったスケートボードの魅力に迫る

東京2020大会からオリンピック競技に加わったスケートボード。
東京大会開催以降の全国スケートボードパークでは8割以上[1]の施設で利用率が上がっており、今注目を集めている競技といえます。また利用者の年齢層は小学生・中学生・高校生が全体のおよそ8割[1]を占めています。16歳の猪又選手の体作りやスケートボードへの情熱は同世代のスケートボーダーやサポーターへの刺激になるでしょう。

猪又選手のスケートボードへの情熱

AFM清水

本日は、よろしくお願いいたします。
さっそくですが、猪又選手がスケートボードを始めたきっかけを伺ってもいいですか?

猪又選手

小学1年生の夏に地元のパークで大会があって、いろんな人が滑っているのを見て「かっこいい」と思ったんです。そのあと無料の体験会があって参加してみたら、はまってしまいました。

AFM清水

まさに、今日の取材場所(藤沢市立鵠沼海浜公園ハグライドパーク)ですね。

猪又選手

そうです。思い出の場所です。

AFM清水

スケートボードは、どんなところが魅力だと思いますか?

猪又選手

乗れたときの快感です。特に技をすべてやりきったあとに観客の人が、盛り上がっているときは最高の瞬間です! 
それから僕は「雷神」というオリジナルトリックを持っているのですが、そういったオリジナルトリックを作れるところも魅力です。
あと、個人スポーツだけど、乗れたときや新しい技が成功したときは、お互いに称賛しあえるところ。
おじさんから小さい子まで、ライバル同士であってもみんな喜びを分かちあえるところも魅力のひとつだと思います。

AFM清水

チームスポーツじゃないけれど、チーム感がありますね!
スケートボードは、バーチカル(ハーフパイプで技を競う)、パーク(複雑なコースで技を競う)、ストリート(街なかを模したコースで技を競う)の3種目ですよね。

猪又選手

はい。成績がいいのは「バーチカル」なのですが、個人的には「パーク」が面白いと感じています。
パークは、スタイルも複雑で会場によって形が違うところが楽しいです。

AFM清水

スキルアップのために、いろんなパークに練習しに行くと聞きました。日本で一番好きなパークはどこですか?

猪又選手

ここ(藤沢市立鵠沼海浜公園ハグライドパーク)です!  
環境が良くて、富士山が見えて、サンセットもとてもきれい。パークも大きくて使いやすいです。

スケートボードの聖地・アメリカ

AFM清水

日本と海外の施設や設備、練習のしやすさなどの違いはありますか?

猪又選手

落ち着いた環境でどんな技にも何回でもチャレンジしやすいのは日本だと思います。
そういった環境で練習できるのが一番の日本のよさ。
一方、海外は選手の滑り方にパワーがあって、一緒に滑っているとレベルが上がっていく感覚があります。
特にアメリカはちょっと歩けばスケートボードパークがたくさんあって楽しいですね。日本にも、もっとパークが増えてほしいと思います。

結果が出た大会

AFM清水

WSTローマ2025パークでの 5位入賞など、最近の活躍が素晴らしいですね!

猪又選手

パークの試合で、やっと結果が出せました。2023年から出場していたんですが、予選落ちばっかりで……。
今回初めて予選を通過できたと思ったら決勝まで行けて、とても印象的でした。
ローマ大会では、日本代表チームで大会期間前に本番コースを使って練習ができたのが大きかったと思います。

AFM清水

試合前のルーティンで、必ずすることはありますか?

猪又選手

緊張するので、テンションを上げる音楽をかけて気持ちや集中力を高めます。
あと大会の日は、必ず朝ごはんをしっかり食べるようにしています。
特に海外の大会は丸一日あっていつ食べられるかわからないので、途中でお腹が空いて集中力が切れないようにしています。

疲労骨折、剥離骨折を経験して

AFM清水

大会の映像を観ると、スケートボードはアクロバティックな動きが多くて、ケガをしやすいスポーツに思えます。
実際はどうですか?

猪又選手

疲労が蓄積されてケガにつながるケースが多いと思います。
膝から転ぶことが多いので疲労が溜まって、足の甲の剥離骨折と疲労骨折を同時にしたことがありました。
ケガを予防するためにヘルメットや膝あてなどの防具は必ず付けるようにしています。
高さがある分、骨折よりも脳震とうが起こりやすいのも特徴です。
完全にケガが治る前に次の大会に出てしまって、剥離骨折を繰り返している人もけっこういます。

AFM清水

ケガを予防するためにも、食事と体作りは大事ですね。

猪又選手

体幹や体がしっかりしていたら、変な転び方をしそうなときでも耐えたり、受け身が取れたりするから、食事は体作りに大きく関わっていると思います。

もっと上を目指すために強化したいフィジカル面

AFM清水

体作りにも関心があると聞きました。今、強化したいところはありますか?

猪又選手

ウエートを上げたいです。
パークスタイルだと上半身ががっちりしている選手のほうが安定感があって、体重があればあるほどスピードも出しやすい。
でも体重を増やし過ぎると飛べなくなるから、ちょうどいいバランスで増量したいと思っています。

AFM清水

スケートボードをするときに大事なのは、体幹や上半身の安定感ですか?

猪又選手

それもありますが、何より「心」! 
気持ちが一番大事です!

AFM清水

そうですよね。勇気が要りますよね。

アレルギーがあってもバランスの良い食事は可能

AFM清水

最近は海外に行くことも増えてきていると思います。
体作りの基本は食事だと思いますが、猪又選手の現状の食事情を教えてください。
また、アレルギーもあると聞いていますが、困っていることはありますか?

猪又選手

小麦、卵、ナッツ類、ゴマのアレルギーがあります。
日本ではコンビニやスーパーマーケットが身近にあるから困ることはそんなにないですが、海外だと手軽に買えるところがなかったり、何が食べられるのかしっかり把握できなかったりすることも多いので、食生活がみだれがちになってしまいます。

AFM清水

特に小麦アレルギーがあると食事に影響しそうですね。

猪又選手

そうですね。海外ではグルテンフリーの食事もありますが、バランスよく食べるのが難しいです。
お肉を食べすぎてしまうことが多く、お腹をこわしやすいのも悩みです。

AFM清水

パフォーマンスにも影響するので改善したいポイントですね。
日本ではマクドナルドによく行くと聞きましたが、小麦が食べられなくてもハンバーガーを注文するのですか?

猪又選手

パン(バンズ)の部分は友達にあげて、中身だけ食べています。
あとポテトを食べます(笑)。

AFM清水

今日のお店のバーガーは、ハンバーグがバンズの代わりにレタスで包まれていますね。

猪又選手

これなら食べられます! 海外にもレタス包みのバーガーがありました。

AFM清水

ただ、パン(バンズ)を抜いちゃうと炭水化物(糖質)が取りにくくなりますね。
今日のお店は単品のライスがあるので、レタス包みのバーガーと組み合わせればハンバーグ定食のようにできて炭水化物も補えますね。

猪又選手

そうですね!

※取材協力:Reg-On Diner鵠沼海浜公園店

慣れている食事は安心材料

AFM清水

海外遠征には、日本から食べ物を持っていくんですよね?

猪又選手

はい。
パックのごはん、レトルトカレー、お味噌汁、のりなどを持って行くことが多いです。
食べられるものが限られているので、なるべく野菜も取るように意識しているけれど、実際はあまり取れていないと思います。

AFM清水

いつも持って行くものを見ると、野菜とたんぱく質が不足しがちかなと思いました。海外に持って行けて、簡単に調理できそうなものをいくつかシェアしますね。
常温で持って行けることも重要だと思いますので、魚の缶詰(パウチタイプを含む)、魚肉ソーセージはおすすめです。
たんぱく質も取れて、お肉に偏りがちな食事を改善できそうです。
あとは不足しがちな食物繊維が補えるドライベジタブル。
ごはんだけだと飽きてしまうかもしれないので、米粉ペンネとコンソメでスープにするのもいいでしょう。
また、たんぱく質源になる高野豆腐もおすすめ食材です! 
食事はパフォーマンスにも影響するので、「安心感」のある食事は大事な要素ですね。

猪又選手

次の遠征に持っていきます!

バナナとパイナップルはアスリートの体作りに欠かせない?!

AFM清水

大会時は緊張してごはんが喉を通らなかったり、海外遠征ではいつもと違う環境や食事が原因でお腹の調子が悪くなったり、移動が多く睡眠が十分に取れないこともあるそうですね。
そんな猪又選手の悩みをサポートしてくれる食材が、バナナとパイナップルです! 普段は食べていますか?

猪又選手

バナナは家にあることも多いので、たまに食べます。
パイナップルはコンビニで買うことが多いです。

AFM清水

バナナやパイナップルは日本ではもちろん、海外でも手に入りやすい安心できる食材ですよね!

猪又選手

大会の会場にバナナが置いてあったり、海外遠征では空港のカフェで買ったりすることもあります。
バナナは「完全栄養食」って聞いたことがあります。

AFM清水

そうなんです。普段は何気なく食べていると思うのですが、実はいろんな栄養素が含まれていてアスリートには欠かせない食材なんです。
バナナは腹持ちの良いエネルギー源で、練習や大会後の消耗した体に栄養を補給できます。
また骨の形成に必要なマグネシウムも含まれているので、成長期の猪又選手にとって大事な食材になりますね。
猪又選手の強化したいことに「増量」があったと思いますが、体内のエネルギーが不足すると、スタミナ切れやコンディション低下につながることがあります。
大切な体を維持するためにも、手軽に糖質補給ができるバナナは優秀な食材です。

猪又選手

もっと食べたいと思います!

AFM清水

パイナップルも良いところがあって、食物繊維がお腹にうれしいだけでなく、クエン酸の酸味で、疲れているときでもさっぱりと食べられます。
日々のコンディション維持や、体作りをサポートするビタミンCやビタミンB6も含まれています。
お肉料理との相性もいいので、お肉と一緒に食べるといいですね。
こちらのカフェにも、パイナップル入りのハンバーガーがありましたね!

猪又選手

そんなに栄養素があると思わなかったです! 
野菜はイメージ的に痩せてしまうと思っていました。

※取材協力:Reg-On Diner鵠沼海浜公園店

毎日バナナとパイナップルを食べるために

AFM清水

そのまま食べてももちろん美味しいですが、飽きずに食べるためにアレンジするのもおすすめです。
猪又選手はバナナスムージーを作るそうなので、これからの寒い時期は体を温めてくれる甘酒やはちみつを入れると、練習中に飲むこともできますね。

猪又選手

甘酒入りの味は想像できないけれど、試してみます。

AFM清水

パイナップルはパワーホットサラダにするのがおすすめです。
キャベツを手でちぎって、その上に豚肉をのせて、塩とオイルを少しかけて電子レンジで3~5分。
猪又選手の好きなチーズとパイナップルをのせたら完成です。
お好みでポン酢やドレッシング、クレイジーソルトをかけても美味しいですよ。
糖質をエネルギーに変えるのを助けるビタミンB1も豚肉に含まれているので、練習後にぜひ食べてほしいです。

猪又選手

簡単にできそうなので、作ってみたいです!

AFM清水

まずは今日から、毎日1バナナを実践してみましょう!

ベストパフォーマンスのためには、どんなときも準備が大事!

AFM清水

アスリートにとってのゴールデンタイムって聞いたことありますか? 
運動後30分以内のことを指すのですが、その時間に糖質とたんぱく質を取ると、筋肉が減りにくく疲労回復がスムーズに進むと言われています。
このときにもバナナやパイナップルは活躍してくれます! 特にどこにでも持って行きやすいバナナはおすすめの食材ですね。

これからの夢とスケートボード仲間に向けて!

AFM清水

最後に、今後の目標とスケートボードの仲間たちへメッセージをいただけますか?

猪又選手

目標は、2028年のロサンゼルスオリンピック出場です。
スポーツは最高なことばかりじゃないし、失敗もあると思います。
でも、失敗は成功への一歩なので、くじけず一緒に頑張っていきましょう!

AFM清水

16歳のリアルな話が、たくさん聞けました。
本日は、ありがとうございました。これからのご活躍を楽しみにしています。
応援しています!

清水玲子

清水玲子 Shimizu Reiko

スポーツ中継に携わる仕事を通じて、様々なスポーツやアスリートへ関心を持ったことがきっかけでアスリートフードマイスターの資格を2017年7月に取得。
会社員として広報や企画運営の仕事をする傍ら、メニュー開発やヨガ×食イベントの企画運営、社会人スポーツチームへのサポート活動を行う。
学生時代は水泳やクラシックバレエに打ち込む日々を過ごした経験を持つ。
当時は、食事や生活スタイルなどスポーツの行う環境が変わる際、事前準備や対応方法が実は大切であることに気付けずに過ごしていたが、仕事を通してトップアスリートに携わることで、「パフォーマンスの向上のために食事の調整や日々の生活の中で出来る細やかな調整が重要であることを実感する。その経験から、知識を得た現在は、個々の生活や環境に寄り添ったサポートができるように「聴くこと」と「継続できること」に重点を置き、一人でも多くのアスリートのパフォーマンスを上げるためのサポートを、積極的な活動を行っている。

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スポーツ中継に携わる仕事を通じて、様々なスポーツやアスリートへ関心を持ったことがきっかけでアスリートフードマイスターの資格を2017年7月に取得。
会社員として広報や企画運営の仕事をする傍ら、メニュー開発やヨガ×食イベントの企画運営、社会人スポーツチームへのサポート活動を行う。
学生時代は水泳やクラシックバレエに打ち込む日々を過ごした経験を持つ。
当時は、食事や生活スタイルなどスポーツの行う環境が変わる際、事前準備や対応方法が実は大切であることに気付けずに過ごしていたが、仕事を通してトップアスリートに携わることで、「パフォーマンスの向上のために食事の調整や日々の生活の中で出来る細やかな調整が重要であることを実感する。その経験から、知識を得た現在は、個々の生活や環境に寄り添ったサポートができるように「聴くこと」と「継続できること」に重点を置き、一人でも多くのアスリートのパフォーマンスを上げるためのサポートを、積極的な活動を行っている。

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